ページ

2013年4月30日火曜日

ピアノ発表会


人前で弾くのは何のためでしょう?

「好きだから」という方は理由はいりませんね。でも緊張して普段の何分の一も実力が出せない方、発表会に出るために習ってる訳じゃない方は発表会は必要無いと思っていらっしゃるかもしれません。

でも発表会は出た方がいいです。
理由は

  自分を知るため

  音楽の本質を知るため

です。


以前1年間、フィンランドの女性のホストファミリーをしていたことがあります。

外人と歩いていると英語が話せるように見えますが、実は私はほとんど英語がしゃべれない。。。私は日本人同士でも上辺だけの会話が大嫌いです。なので外人とも人生を語りたい。なのに単語も全然わからない、文の組み立てもわからない。。。

そこで、手当たり次第、知っている単語を総動員させてああでもない、こうでもないと
悪戦苦闘します。

そうすると相手が言いたい事を汲み取って「こういいたいの?」と言ってくれるんです。
そして「そう!それが言いたかったの!」となるんですね。

伝えたいという気持ちが伝わって、伝え方を覚えていく。言葉って「伝えるため」にあるんですよね。音楽も同じです。音楽の本質は伝える事です。


私はこんなに長くピアノをやっていても本番がうまく弾ける事がありません。前日は最悪の事を考え「やめればよかった」と毎回思うし「次はもうやらない」と毎回思うしピアノ自体やめようと毎回思います。

それでもやり続けるのは自分に対する挑戦だけです。一つは技術的に「出来ているつもりでも出来ていなかった」ことを確認して次の課題にすることへの挑戦。もう一つはその曲の美しさを伝える事に挑戦です。ヘタでもピアノが好きだし音楽が好きです、という意思表示です。講師なのにヘタって生徒さんが全員いなくなるリスクもあるしそのコンプレックスを見せる事自体がとてもとても勇気がいる人生の挑戦です(涙)

でも「いつか上手になったら」では遅いと思う。伝えようという気持ちが音楽を成長させます。いつかと言っているうちに益々「伝える音楽」から遠ざかっているかもしれません。

週に1、2度の外人との英会話レッスンでちょっと話せるようになっても、いざというとき、英語がスラスラ母国語のように話せる人なんていません。ピアノだって同じです。練習で出来たくらいで本番もスラスラ出来ると思う事自体がそもそも大間違いです。

「間違えない普段通りの演奏」は本番の数の少ないアマチュアが目指せるところではないのです。

言いよどんでも、声が震えても、ピアノをやる理由がそこにあります。自分をよく見せたい気持ちは私など山々ですが、そこを超えて伝えようと思った時、聴いている人が歩み寄ってくれますよ。

と共に、冷静に「自分の実力はこの本番通り」と自分を知って受け入れる事も大事です。いざというとき本性が出ると言いますがいざというとき本当の実力が出ちゃうのです。地道に力をつけて下さい。

音楽に癒されて音楽に力をもらっているわたしたち。感謝の気持ちとは真摯に音楽と向き合うこと、つまり楽しさだけに逃げず汗と涙を流す事かもしれません。

ちなみに10月に「はじめてピアノ サロンの会」があります。舞台ではないので少し敷居は低いです。詳しいお知らせはまた今度。

最後は宣伝でした。
ご参加お待ちしています♪
おやすみなさい。

























0 件のコメント: