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2013年5月31日金曜日

サロンの会 出演者募集

はじめてピアノの会の「サロンの会」というのはいわばサロンでやるピアノや他の楽器の発表会です。でも普通の発表会とは違います。
違いは

会場がすばらしい


お料理がすばらしい


音楽仲間との交流を兼ねている


というところです。

芸術としての音楽を楽しんで頂くのがはじめてピアノの会。「こんなに素晴らしい会場〜♪」「こんなに美味しいお料理〜♪」「みんな音楽が大好きなんだ〜♪」という発表会にしました。
ステージではないので少し敷居が低いし、かといってカフェのようにカジュアルでなく、日常とはちょっと違う格調高い世界。そして何より聴く方が間違い探しをする批評家ではなく音楽を共に学ぶ仲間です。みな人前で弾くのがどんなに大変か知っているので、全員が応援団のように見守ってくれます。こんなふうにステージでの発表会とは違った趣きのある発表会です。

今回の会場は
松本記念迎賓館http://ongakugeihinkan.jp/
もとはパイオニア創業者である松本望氏の居宅でした。ピアノの置いてあるサロンにはパイプオルガンとステンドグラス、日本庭園には四季折々の樹木が植えられています。ピアノはウイーンのベーゼンドルファー。もとの作りがスタインウェイやヤマハとは違うので、また違った繊細な澄んだ音色が奏でられます。天井も壁もスギの木で、残響は長め、弦楽器、管楽器の方にも喜んでいただけると思います。お料理は現在検討中です。曲は2、3分が基準、3分30秒くらいには収めてください。ずいぶん短いと思うかもしれませんが、このくらいの美しい小曲は沢山あります。小曲をばっちり聴かせられてこそほんとの音楽性です。ほんとの事言うと、5分は長すぎて聴いてる方が持ちません(笑)。聴いてる方に「もっとこの人の演奏を聴いてみたい」と思わせるくらいがちょうどいいのです。曲選びも実力のうちという事で。

詳しくはホームページトップのインフォメーションをご覧下さい。
http://www.hajimetepiano.org/

お申し込みはホームページからお願いします。1日30組までで締め切りますのでお早めのお申し込みお待ちしています!



























お問い合わせ、お申し込みはinfo@hajimetepiano.org/ まで










2013年5月28日火曜日

ピアニスト 室井摩耶子

「室井摩耶子ピアノコンサート」に残念ながらお越しいただけない方に、お詫びのつもりで、また次回のお楽しみのために、そして今回いらっしゃれる方のお楽しみに、室井先生の事を書きます。

室井先生の元気で明るくてかわいい事ばかりにスポットが当てられるのは少々不満です。やはり「ピアニスト室井摩耶子」です。


先日バッハの話題になりました。
バッハの曲は、右手と左手が順番にメロディーを演奏する輪唱のような形になっています。まるで2人以上の人が話をするような感じなのですが、左手を伸ばしている箇所を先生は「あれは待っているのよ」とおっしゃいました。

でも、そうなるとつい私たちは「待つって、どう弾くんですか?」と聞いて、聞いたらその借り物で一応それらしく弾いて、弾けたってことにしちゃいます。

そうではなく、「待っている」イメージを心で感じながら(感じるまで)左手を伸ばして耳を澄ませてみます。すると、あら不思議、右手の話をじーっと聞いて「待っている」感じがしてきます。そのとき左手は「なるほど、なるほど」って右手の話を聞いているのか、それとも「自分が早く話したい」と思って右手の話が終わるのを待ちわびているのか。それによって次の左手は「言葉を選びながら」入るのか「待ちきれなくてせっかちに」入るのか、などなど物語が変わって来ます。そして、伸ばしてなかったら、右手の話を聞かずにどこかへ行っちゃった感じになっちゃいます。こんなにバッハが豊かになるなんて「待つ」の発見は特許ですね。

室井先生のように1番の人にはその当時「待つ」と教えてくれる人も「で、どう弾くのか」を教えてくれる人も日本にいなくて、自分で探すしかなかった。ヨーロッパに渡る前、日本でピアニストとしての名声をすでに得てみんなに認められていても、自分では「私のピアノは違う」と思ってらしたそうです。でもそれが何かわからない。誰も教えてくれない。そこから先生の本場ヨーロッパでの音楽の旅が始まったそうです。私だったら完全に満足して日本でぬくぬくちやほやされて気持ちよく暮らすとこなのに。。


そして見つけたのがこの「音楽はものがたり」。

音楽は世界の共通語とよく言いますが、言葉に関係なくメロディーが楽しめるという意味で使われていると思います。でも室井先生のおっしゃるのは、まさに言語としての意味で、その台詞が物語を作っているということです。私も同じように、などと言ってはおこがましいのですが、音楽には登場人物がいて、時に人の声であり、心の声も加わり、また風景が変わったり、想像の世界に迷い込んだりする物語だと思います。

今は私でさえそう思うのですから、音楽をそんな風に分析する人も多くいます。
でも、だれもそんな事教えてくれないし、探せるともわからない時代にそんな旅に出るなんて、ロマンあり過ぎです。尊敬します。

そして「それがわかったのは70の頃なの」とか「それは最近わかったことなの」という事を何度もおっしゃっていました。勉強し続けるってこういう事だなと、思い知らされました。


音楽の神様は、やっぱり一途な旅人が好きなんですね。

先生のおそばには、そのときも、今も音楽の神様がいらっしゃいます。









2013年5月24日金曜日

室井先生満席御礼 & お詫び

22日水曜日に室井先生が「徹子の部屋」にご出演されました。
放映直後よりお電話が殺到して、応対できず、せっかくお電話を頂いた方には大変ご迷惑をおかけしました。

15日にこちらで室井先生をご紹介したときはまだ残席もあったのですが、徹子さんの番組の時点でほぼ満席に近かったので、ほとんどの方をお断りした状態です。遠くから上京して、ご高齢のお母様を、ご病気の支えに、介護の励みにとそれぞれのコンサートへの思いを伺い、すべての方に演奏をお聴きいただく事が叶わず、もうほんとうに心苦しいです。私の席があれば1席でもお譲りしたいところです。

室井先生のコンサートももちろん、真の音楽を届ける会として
出来るだけご要望にお応えしていきたいと思います。
どうぞこれに懲りず、またいろいろなイベントにお申し込み下さい。

今回、お申し込み頂きました皆様に感謝申し上げます。
いらっしゃれる方は当日をお楽しみに。
またコンサートのご報告いたします。


直井紀子

2013年5月15日水曜日

室井摩耶子先生♪

先週、室井摩耶子先生のお宅に伺い7月のコンサートの打ち合せをしました。

室井先生はとっても感性豊かな美しい女性です。そしてはユーモアがあって、チャーミングです。が、それ以上に先生の魅力は、その柔らかさの内側にある強さと知性です。

そのバランスの良さと言ったら。。。

それだけの方であるなら、どれだけ偉そうかと思うところですが、室井先生はじめ、一流の方と接して感じるのは、威圧感が全くなくとても丁寧という事です。そして気さくに親切に接してくださるので、私のように図々しい人間はうっかり「友人」と錯覚してしまいそうになります。

どうこう気にせず楽しそう、ということも感じます。「気楽」という言葉ではなく、楽しみや幸せを見つける感性が人より秀でているのではないかと思います。だって、悲しみを感じる感性が欠如していては芸術など出来ませんし、何もない人生の人なんていませんから。きっと、苦しみの意味を考え、その中に何かをみつけようという知性にも優れているんですね。

室井先生の音楽論は、ピアノを学んでいる方には是非聞いていただきたいです。
ピアノを教えている方はもう必須って感じです。
ここはこう弾く、ということでなく、まさに「音楽ってこういうことなんだ」ということを考えさせられます。楽しいとか癒しとかとは違った音楽の本質に迫ります。

一番難しいと感じるのはどんなときですか?という質問に対し
「ここをどんな風に弾こうとか、どんな感じに仕上げようとか一切考えずただ心を無にして作曲家の言葉に耳を傾け、それを弾くこと」
という答えに衝撃を受けました。音楽に向き合うって、自分が弾くとか、後回しなんですよね。その音楽をどれだけ伝えられるか、、、本当に真摯です。またそれが楽しいともおっしゃっていました。

チケットまだ残席あります。聴いた方は得します!本当です。
皆様のお越しをお待ちしております。

チケットお申し込み、お問い合わせは
http://www.hajimetepiano.org/ のお問い合わせ窓口または
info@hajimetepiano.org からどうぞ

2013年5月13日月曜日

左脳と右脳の使い方


音楽は芸術だから右脳を使う、とよく聞きますね。
でも両方使う。そして両方と言っても

  普通右脳だけでやる事を左脳使い、

  普通左脳だけでやる事を右脳使う

というのが正しいようです。

たとえばメロディーを聞くとき、
普通は右脳しか使わないのに音楽をやっている人は左脳も働かせているそうです。
楽譜を読んだときは
普通は左脳で読むのに対し音楽をやっている人は右脳でも読み取るそうです。

ピアノ初心者の場合、
リズムを叩いたら子供は全員まねして叩きます。
大人はまず「タタ、タター?ですか?」と確認しながらメモします。
子供は先生の手を見て鍵盤の場所をまねして弾こうとして
楽譜を読みたがる子はまずいません。
大人は始めた時から難しい楽譜にも挑戦して指番号がない場合は先生に聞きます。
子供は題名でその曲の感じを察知し、楽譜のシャープなどは平気で見落とします。
大人は楽譜をまず論理的に見て、シャープもフォルテも自分から理解して弾こうとします。

どちらもまだまだですね(笑)
子供は右脳に、大人は左脳に偏っています。

右脳だけではまだまだの理由は
まねるというのは
両手で複雑な曲になると天才じゃない人はじきに限界が来ることがひとつ。
楽譜を読めるようにしておかないと「聞き取れない」曲は弾けなくなってしまいます。
そして、もうひとつ。
目に見えない感覚的なもの(右脳的)を論理的に(左脳的)聞き取ることで理解が深まるのです。
長く音楽を訓練すると
ドレミで聞こえ(絶対音か相対音かはそれぞれ)/何拍子で/どんな楽器を使っていて/調が変わった、などの情報も聞きとれるようになります。
これによってルールを知る事が出来、曲の落とし込みや裏付けが加わるのです。

逆に、左脳だけだと音楽は元々感情を表現している「言葉」ですから
左脳的に理解しただけではその元々の感情を繊細に表現する事が出来ません。
すべての芸術はこの「何かを感じる」ことから始まるので
表面的な理屈を理解して弾くのでは、頭でっかちになって
肝心の「こころ」が置いていかれてしまうのです。
たとえば、作曲家の生涯や生きた時代を知る事は、その時の作曲家の気持ちに思いをはせることに意味があります。心の機微を大切にしていないと音楽は奏でられません。

右脳を使う領域に左脳も使うと次はもっと右脳領域を深める必要が出て来て、また次は左脳、、、という果てしない循環になっています。逆も同じです。
私はこの行ったり来たりの終わりのない循環が、音楽に限らず「深み」を生み出し、人の心を動かすものとなる気がします。

あ!
練習も実は左脳的でありながら
「どうしたら良い演奏が出来るだろう」と見えない答えを探し続けるクリエイティブな右脳の領域だと思います。
工夫した練習で、左脳と右脳さくさく行ったり来たりさせましょう。


おやすみなさい。


















2013年5月5日日曜日

休日

ゴールデンウイークだしピアノの話もちょっとお休み。

お天気がいいこの時期は私はいつもお掃除と土いじりです。

若葉がきれいなので、切り花ならぬ切り葉を飾ったり、鉢に植え替えをしたり、こぼれ種から芽が出た大量の大葉を間引いて保存食を作ったり、夏野菜の苗を植えたり、生ゴミ処理機で出来たゴミで堆肥を作ったりします。堆肥作りはほんと面白いんです。ゴミを土と混ぜてお水をかけるんですが、毎日毎日ゴミが姿を変えていきます。で、何日かするとゴミが土化するんです!!農家の方には当然の事でしょうが、私にはもうそれはものすごい刺激的な事でつぼみが開いたと同等の喜びがそこにあります。起きたらすぐ土をほじくり返して「ほお〜!土に近づいている〜!」と感動しています。土いじりが一番無心になれます。

私の母はよく植物を育てていました。一緒にグラジオラスの球根を植えたり、紫陽花の挿し木をしたり散歩のときには花の名前を教えてもらいました。

それが年とともに野菜や果物にシフトしていって、今ではキュウリの網を張ったり、脚立に乗って綿棒でキーウイの受粉をしたり、新芽を増やすためにタラの木をのこぎりで切ったり80のおばあさんなのにダイナミックすぎます。

土いじりをして困る事は爪の間に土が入って植物のアクがついてレッスンのとき指の先が黒い事です。


どうぞ楽しい休日をお過ごし下さい^^












2013年5月3日金曜日

ピアノなんでも質問

先日、「楽典教室」というのを開催しました。
ほんとの基本の楽譜の読み方のような講座です。

そのときに「こんな事今更聞くのは恥ずかしいと思っていままで聞けずにいた」質問がいろいろ出ました。

ト音記号の段にヘ音記号が出てきたら次にまたト音記号が出てくるまでは、そのままヘ音記号?(はい)

オクターブ記号は上についていたら1オクターブ上げて下についていたら1オクターブ下げる?(はい)

「このマークはなんですか?」(テヌートです)

「コードってなんですか?」(和音です)

このブログでは弾いて説明する事は出来ませんが、今更聞きづらいことや難しすぎてわからないことなどもし聞きたい事があれば出来る範囲でお答えしますので、ぜひご質問下さい♪

「どうしたらピアノは上手になりますか?」という漠然とした質問でも結構です。私なら
「良い演奏家と知り合う事」と答えます。知り合うと言っても友人にならなくても、本を通して、演奏を通してという形でもいいのです。朱の交わりといいますね。良い演奏家からは大切な事が伝染してきますよ。

こんな練習が大事、とお話ししたところで「信頼」していなければ実行し持続させるのは無理です。続けるのは信頼です。「この人の言う事なら信じてみよう」というのが第一歩。もちろん今習っている先生を信頼出来れば一番ですね。素直になるとす〜っと入って来る事も多いです。


明日起きたらご質問が来ているといいな♪
おやすみなさい。






2013年5月1日水曜日

ピアノで歌うこと

こんばんは。今日もお越し下さり有り難うございます。

弦や管楽器は音を出したあとクレッシェンド(だんだん強く)したり、ビブラート(震え)をかけたりできて羨ましいです!歌なんか歌詞までつけてそれが出来るから凄いです!「おんがくてき」ですよね。その点、ピアノは打鍵したらそのあと何にも出来ません。。。

でも歌詞がなくても、ビブラートをかけられなくても「歌うこと」は出来るんです。

上記のようにピアノは打鍵後何も出来ず、とっても歌いにくい楽器で、つまりとっても音楽的でなくなる楽器という事です。その分、ピアノは左手と右手の助け合いでメロディと伴奏両方一人で出来ちゃう特技がありますが、これが案外落とし穴です。

伴奏がついていると音にごまかされて&難しいので「歌うこと」をしなくなってしまいます。でもやっぱり音楽なので「歌うこと」をしないと!

私はよく左手が伴奏、右手がメロディの曲を波と船にたとえをします。ずっと右手でのばしている音でも左手の波の作り方でまるでクレッシェンドしてるような効果を生み出すことが出来ます。クレッシェンドひとつだけでもピアノという楽器の性質をちょっと考えると表現の仕方が変わりますよね。

もちろん忘れてならないのは打鍵そのものです。「音色」は打鍵の瞬間に決まってしまいます。弦楽器や管楽器と違ってピアノは正しい音程だけは出ますが、それは単なる音でしかありません。「音色」を創りあげましょう。


褒めて育てる、はピアノも同じでしょうか?ピアノのいいところを伸ばしつつ期待して向き合い短所は長所でカバーしてより「歌える」ピアノを目指しましょう。


ゴールデンウイークの中日、お疲れさまでした。

おやすみなさい


http://www.hajimetepiano.org/