そんなお話を「エリーゼのために」の半音の美しさの説明を交え演奏して下さるところから始まった「室井摩耶子ピアノ&トークコンサート」。昨日、大盛況のうちに終了致しました。ご鑑賞下さった皆様、いたらない点をお詫びしますとともに、ご来場いただきました事、お礼申し上げます。有り難うございました。
室井先生の「月光」は有名ですが、小曲の集まった「子供の情景」も、室井先生らしい選曲であり、演奏でした。小曲ってピアノをやる人は「簡単」と決めつけて、たとえば発表会などでも弾こうとする人がとても少ないのです。でも1ページだから簡単、10分だから上手ではないのが伝わったと思います。「あそこが難しい」「強くてかっこいい音」などと思う間もなく、不思議そうな国、はしゃぐ子供たち、じっと話を聞いてる様子、などなど小さな曲に詰まった子供たちの光景が目に浮かんできたのではないでしょうか?表現ってここまで出来るんですね。
先生はホールにおいで下さった時からリハーサル、本番、休憩、終演後まで、一切神経質になる事なくずっと穏やかでしたので、終わったあとに「緊張する事はないのですか?」と聞いてしまいました。緊張はされるとの事でしたが、私には、本番が特別な事ではなく、時が来たから弾く、というように見受けられました。
先生はやっぱり、天才なんです。ピアノと明るさ、おおらかさが。
昔のピアノの先生はこわくて、なかには泣いたりそれがいやでやめる子もいた、という話になった時も「私は家に帰って、ピアノの先生の目がうちの木馬のように三角になっていたよと母に話してたわね(笑)」という対処法?を聞かせてくれました。こわかったクロイツアー先生に関しても「あれはこわいメソッドだったのね」と、客観的に、またなぜそうだったのかを分析して話されていて、そういう事にも気づかれるんだなあ、そこから違う、とまたまた驚かされました。
先生のレベルに届くものは何一つないけれど、先生のおっしゃっていた事を少しでも考えてピアノを弾こうと、思いました。室井先生がお弟子さんの発表会について「ヘタとか上手とかじゃないのよ」とおっしゃっていたのが印象的です。
今回の音楽会のスタッフ、キャストです。
有り難うございました。
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