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2014年10月9日木曜日

大人と子供のレッスンの違い

大人の方で子供の頃ピアノをやっていたけどやめてしまった方の理由を聞くと「小さい頃の先生はすごく怖かった」「基礎ばっかりでつまらなかった」のどちらかです。

そして「こんなやさしく楽しくレッスンしてもらえたら続けられたのに」「先生に出会っていたらやめなかったと思う」と言っていただくこともあり、大変有り難い限りですが、でも違うんです。


今大人の方がレッスンが楽しいのは大人の頭脳を持っているから。大人の精神を持っているから。

大人は理屈から入ってなぜこの練習が必要か考えながら練習できる。
わからないところはここが分からないと質問が出来る。
楽譜が読める。楽譜の意味が理屈でわかる。
あの曲が弾きたいという「あの曲」がある。
自分の意志でやるやらないを決めている。
練習しなくても先生に上手く言い訳出来る(笑)。
練習しない理由を自分にうまく言い訳出来る(笑)。

というように頭で考えられるので、そんなに無理が無いのです。
でも子供は大人のような知能がないから体に覚えさせるしかない。

楽譜は国語の教科書をたどたどしく読むのと同じくやっとこさ大人の何倍も時間をかけて読む。
例えば和音など理屈で理解すれば簡単なことも、回数をやってただ丸暗記するしかない。
大人がさっと書けることでもノート出して鉛筆出して消しゴム落っことして椅子から降りて消しゴム拾って椅子に座り直してやっとこさ一字一字を書く。
やっとこさ字を書くくらいの手だの指だのだから大人のように使えない、、、、。


ここに書いただけでも大人が何の苦労もせずに出来ることが子供には難しく、それをやるのだから苦労もするものです。

けれど子供は説明は聞いていなくても音楽は聴いている。
頭を使わない分耳を使っている。
日本語が通じない分、音楽が通じる。

実は大人は楽しいレッスンの代償に、音楽より日本語が通じるようになってしまっているのです。ま、楽しければいいので代償ってことでもないですね。
どちらがいいって問題ではないので。

子供のレッスン、大人のレッスン、やることは同じでも 受け止めかたも身に付くことも全然違います。


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