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2014年10月7日火曜日

媚びない

若い頃はいかにレッスンを楽しんでもらえるかを考えていました。少なからず媚びていたところもあったと思います。私は自信がないので人に媚びます。とくに強いものと太い物と長いものには媚びます。いや、子供でも同じです。好かれて人気のかわいい先生になりたいと思っていました。

でも年をとって、かわいいもへったくれもなくなり、ようやく大事なことが少しずつ見えるようになりました。私は真面目なので、大学で教わった通り音楽の楽しさを主眼に置いてレッスンしてました。これはもちろん一番大事な事ですし、ピアノレッスンは音楽の総合力になるので、そういう意味ではピアノテクニックがつかなくても充分効果はあります。

でも長年やっていくうちに、どんなに楽しい!と思っていても、ピアノが弾きたければテクニックがないと、楽譜が読めないとピアノを弾くことは楽しめなくなるとわかりました。やはり「ピアノ独自のテクニック」を学ぶ必要があります。

子供なら骨が形成される小さいうちだからこそちょっと気をつけていけば良い手が出来やすくなる。大人でも諦めず指のことを言い続けるとちゃんと良くなってくる。
テクニックをつけることで、ピアノの楽しさはグンと広がる。そしてそれこそがピアノを更に好きになりピアノを続ける原動力になるのです。
「上手でなくても味わい深く、、、」は、テクニックを捨ててるから言うわけではありません。テクニックという大きな山を登って見えるものは全く違うのです。


褒めることと媚びることは違いますが、褒め過ぎても事実が伝わりにくくなります。
必要以上に褒めない。
本当の事を伝える。
子供でも大人でもこんなことが大事かなと思うこのごろです。


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