年を重ねていくと、以前出来た日常のことが出来なくなります。
昔、祖母が言ってたその意味が身をもってわかるようになってきました。
ピアノを習い始めると何も知らなかった時より少し出来るようになる。
これは年に関係なくそうです。
何もやらなかった時よりは絶対、誰でも出来るようになるのです。
ただ「やらなかった時より」なのです。
年を取って日常生活が出来なくなるのにピアノだけはずっと右肩上がりとはいかないのです。考えたら当たり前なのですが、最初にぐんと伸びるので、つい「このまま頑張っていったらどんどん弾けるようになっていく」と、年齢は関係ないかのように錯覚してしまうのです。
夢を壊すようで悪いのですが、ピアノだけそんなことあるわけないのです。
自転車や水泳と違って、若くたって弾けた曲すらすぐ弾けなくなるのがピアノ。
若者だって現状維持は難しいのです。
年を取ったら尚更。習えば習っただけ難しい曲が弾けるようになると思うのは幻想です。
習う年月と比例して上達することは、残念ながらありません。
先日ある生徒さんがおっしゃってました。
「出来ることを数えてます」
出来ないからやめてしまっては、たぶんいつかみんなやめなきゃいけなくなる。
だから、出来ることを出来る中でやっていく。
これからずっと忘れないで覚えておきたい言葉です。
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