チェルニーやバイエルの代わりに、少し前はトンプソンやグローバーが流行っていて、今は日本ものやバスティンなどが流行っています。そしてハノンの代わりはバーナムです。
それらがバイエルと決定的に違うのは中央のドから始まって、最初からヘ音記号が出てくる事や両手を使う事です。強弱も最初から出て来ます。歌詞もついていたりわかりやすいです。これらの教本がバイエルと違うと評価されていた(いる)一番の理由は音楽性がつく、という点です。バイエルは機能和声の曲ばかりですが、上記はいろいろ出て来ますので。
バーナムは譜読みがカンタンでとっても短いのでさっと出来ることが利点です。
で、私もこれらを使っていました。
子供達の導入にはやさしくて使いやすかったです。なによりすぐ合格するので次にいきやすい。
でもその子たちが大きくなった時、個人差はありますが、テクニックがついてなかった!(ごめんなさい!)。譜読みは出来る。でも音が雑なのです。ロマン派や近現代は確かに音楽的っぽく弾けるけど、モーツアルトなどの古典派と言われるもの左手ドミソドミソみたいな曲がなんのスポーツかって位うるさく音楽でなくなってしまいました。音楽的になる教本のはずだったのに。。
西洋でバイエルやチェルニーは使わないから、という理由でレッスンで使っていない先生も多いようですが、でも私が思うに西洋人にはもともとドミソのような機能和声の音楽が体に染み込んでいるからやらなくていいのでは?逆に日本人は鳥の声、風の音が音楽みたいな民族ですからやらないと西洋音楽の基本がわからないのでは?ドミソすらきれいでない音楽性ってどうなの?って話です。
「音楽的に弾くためにはテクニックが必要」ということでした。チェルニーでなくてもナチュラルポジションで徹底的に指をコントロールしておくことが非常に重要だと思います。するとショパンもドビュッシーも絶対音がきれいになるのです。
バイエルやチェルニー、それだけでは足りないけれど、バロック時代の練習が必要なように日本人だからこそ古典派の練習も大切にしたいなあと思っています。
私は教則本は古典、曲集はいろいろな時代、国をまたいで使っています。
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