好きな曲が弾けるようになりたくてピアノを始めます。
「好きな曲が弾ければそれでいい」
私もそうです。もちろんそうです。それ以外ありません。
好きな曲さえ弾ければそれでいいのです。
Q: じゃあそれだけやればいいじゃない、なぜ基礎の練習をするの?
好きな曲を"ステキ"に弾くためです。
ピアニストがすいすい簡単そうにステキに弾いているのは、ちょっと薬味をプラスしたくらいの物ではないのです。基礎はすき焼きでいうところの肉みたいなもんです。
ショパンのノクターンの音が拾えたらすいすい弾けなくても満足というならそれで全然いいのです。それに充分癒されてください。
けれど「もっとステキに弾きたいんですがどうしたらいいですか?」と聞かれてしまうのです。
となると基礎なしでは無理です。
肉と一緒の白滝は肉の美味しいだしがしみ込んでいますが、白滝だけで煮てもそれは白滝の醤油煮です。
正確なリズムや拍はもちろん、「左手を弱く」「メロディを立てる」「速く」「歌って」、、、などなど所詮基礎がないと出来ないことです。
この間オペラ歌手の錦織健さんが
「声楽家は1曲を通して歌えるまでに体を作って発声をしてこれの繰り返しです」と言っていましたが、ピアノも同じです。
それって癒しでも何でもありません。
でもこれをやった人だけが、”ステキ”に近づけるのです。
基礎をやりたくなければそれはそれでいいのです。白滝の醤油煮を感謝して美味しくいただきましょう。白滝の醤油煮だって贅沢です。
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