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2016年3月5日土曜日

一つ一つ

7年目くらいの70代のピアノの生徒さんに「最近ピアノがすごく楽しい!」と言われました。


「最初のうちはもう訳が分からなくて音符も読めないしリズムもわからないし指も動かないし苦しいだけだった。それが遅ればせながら最近楽しくなって来ました!」と満面の笑顔で言われました。

うれし〜い!
「え〜?ほんとですか?それは私、とても嬉しいです」って言うんですけど口以上にもっと嬉しいんです、ほんとは。

楽しくない時期にやめるという選択肢があったはず。
苦しい時期にもうやめたいと思ったはず。
この先生でいいの?と疑問に思ったことも一回や二回じゃないはず。
でもそれを越えてピアノの楽しみを見つけてくれた。
ピアノの先生をやっていてよかった〜と思う瞬間です。

反対に、残念ながら私の力不足でやめてしまう方もいます。
そういう時はどーん、と落ち込みます。
受験など外側の都合でやめる時は仕方ないとして(それでも落ち込みますが)、ピアノの学習法の違いも仕方ないとして(でもこれはその後の参考になります)、私のコミュニケーションの取り方に問題があった時が一番落ち込みます。

こちらの理解が足りなかったこと、
言葉足らずだったこと。
そこに思いが至っていなかったこと。

多々あります。それはピアノの指導というより周辺のことだから、そんなことで「ピアノ」をやめさせてしまうことの責任。
「あ〜、最初にもっと説明すべきことがあった」というふうに。
これはピアノの先生というより人としての対応力が足りないということですね。


仕事で何かあるとその職業に問題を探しがちですが、本当は職業でなく人としての経験不足、思考力不足かもしれません。
ピアノと同じで一つ一つ勉強です。























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