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2016年1月14日木曜日

感想と批評は違う

「感想は率直に、でも批評するならきちんと勉強してから」とオペラ研究家の岸純信さんが書いてらっしゃいました。またアナウンサーの有働由美子さんは「どんな批判にもやり続ける覚悟がプロ」とおっしゃっていました。


プロなら当然批判を浴びます。このお二方も相当の批判を浴びて来たことでしょう。
でも自分が批評、批判される事でわかった事が上記の発言でしょう。

人は自分が感じた事を、さも誰もが言っているように、誰もが思っているように伝えがちです。それがマイナスな情報だと批判になります。簡単に、ちょっとかじった知識だけで、偉そうに。

私もつい偉そうに、「客観的な批評」をしてしまいますが、ほんとはとっても「主観的な感想」。「自分はわかっている」をアピールしたい気持ちです。でもこれで逆に自分の浅はかさがバレていることに後で気付くんですが。。。

プロが私の弾いたことがある曲を演奏するのを聴いて
「このピアニストは表現が乏しいし音色が素人だし平凡な演奏だった、私だったらあそこはあんな風に弾かない、、、」と恥ずかしくもなく人に言っちゃう。でも本番で、大勢の観衆の前で同じ条件でやれって言われたらその人の半分も出来ませんね。フィギュアのトリプルアクセルをオリンピックで成功させるのと「練習では私も跳んでますが」と言っちゃうのと同じです。

プロの方はそれが仕事ですからいい訳は出来ません。でも問題なのは、主観的な意見をさも客観的なように言い換えて伝える事。よくないですね。言いたい時は「個人の感想として」ですね。

他の事は何にも頑張って生きてない私が唯一頑張るのがピアノ。その分つい、わずかに知っている事をひけらかしたり、自分の努力をアピールしたくなったり、考えを押し付けてしまいます。
とある本に「相手がフランスに生まれてはじめて行った体験を一生懸命楽しそうに話してくれてたら、その話は一緒に楽しく聞こう、たとえ自分がフランスに10年住んでいたとしても」と書いてありました。


岸さんと有働さんお二方の言葉に、軽々しい自分を再確認しました。
批評するにはまだまだ勉強が足りません。









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