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2016年8月21日日曜日

ニュアンスは聴くことで


ピアノの場合、いちお、正確な音が出るので聞き分けられなくてもたいして問題ない…と思っている方が結構います笑。耳が大事と言っても聞き流されてる感じがします。

インプットよりアウトプットの方が楽しいので、気持ちはわかります。耳はじわじわとしか育たないので待ってられないというのもあります。
でも肝心の耳が置き去りにされたまま指だけ動かしてもそれは運動であって音楽ではありません。
細部を聞けて、細部を弾けてはじめて音楽は音楽になります。

音楽とは、微妙なニュアンスです。強いとか弱いとか速いとか遅いとか口では言い表せない水の揺れのような風のそよぎのようなそんな感覚。
それを耳で感じる。

ピアノを習っている方はピアニストの指ばかり見てしまいますが、それは曲芸を見るには楽しいですが見て参考になるものではありません。初心者こそ目をつぶって聴いた方がはるかに勉強になります。その聴いたものを真似る。

「音楽的に弾くにはどうしたらいいんですか?」「書いてあること以外の強弱ってどうやってつけるんですか?」と聞かれますが、聴いて聴いて聴きまくって細部を徹底的に真似るところからだと思います。だから耳です。

聞けてるかどうかまずは真似して歌う。きれいな声でなくていいのです。音楽を声に出すこと。歌えないものは指でも表現できません。ただの音が出る運動か音楽的かの分かれ目は耳にかかっています。耳は一朝一夕には育ちません。けれど耳を使わずして音楽的に弾くことは不可能です。

ピアノはいろいろな声部を一度に弾いて複雑です。だからこそハーモニーの勉強になるのですが、音楽性を聞き取るのは一番難しい楽器です。
音楽性は歌や旋律楽器を聞くとわかりやすいです。

音楽のふとした呼吸をニュアンスを、耳で感じて下さい。



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